【独自感想】『ハヤブサ消防団 森へつづく道』池井戸 潤

小説

今回は小説『ハヤブサ消防団 森へつづく道』池井戸 潤(著)のご紹介!
このブログでも以前紹介した「ハヤブサ消防団」の続編となります。またしてもハヤブサ地区で巻き起こる様々な事件が題材となります。

前回の小説、そしてドラマにどハマりしたこともあり、本屋の店頭に並んでいるのを確認したら、読まずにはいられませんでした。こちらの作品も是非!ドラマ化してほしいです。

『ハヤブサ消防団』過去の記事はこちら▼

『ハヤブサ消防団』池井戸 潤
今回は小説『ハヤブサ消防団』池井戸 潤著のご紹介!かなりページ数のある作品でしたが、飽きずに読むことができました。表紙のデザインからはどこか、田舎のほんわかとした印象を持ちますが、ジャンルはミステリー。田舎町で繰り広げられる事件の数々に引き…

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『ハヤブサ消防団 森へつづく道』
著者:池井戸 潤
出版社:株式会社 集英社
発売日:2026年8(第1刷発行)
メモ:『ハヤブサ消防団』の続編

あらすじ

「母」は「何故」死んだのか。
悲劇は、未明に起きたーーーーー。
人生に絶望したひとりの女性が、幼い我が子を残し、春早い川の水底へと向かった。
消防団の一員として真相を探るうちに、町を揺るがす巨大な疑惑に巻き込まれて・・・・・・。

『ハヤブサ消防団 森へつづく道』裏表紙より

読書感想

半地下の店

魚料理が美味しいと評判の居酒屋でしこたま呑んだ私は、酒の酔いもあってか地元駅の周辺で飲み屋を探していた。時刻は深夜12時過ぎ。数年前にあった世界的パンデミックの影響もあって、今では明け方までやっている居酒屋なんてほとんどない。

あそこに行くしかないかと思った私は、駅から歩いて10分くらいのところにある、半地下の居酒屋に足を向けた。その居酒屋はご時世に反するかのように朝の4時までやっている。店内は狭く、6人掛けのカウンターと4人がけのテーブルが2つある。

単純計算で14人入れる店内ではあるが、満員になったところはおろか、土曜の夜であっても客の入りはいつもまばらだった。なんせ、ここの店主がやる気がない。以前この店を訪れたとき、珍しく賑わっていた(それでも満員ではない)。店先で顔なじみの店主と顔を合わせると、席はまだ空いているのに追い返されそうになった。1人じゃ回せないとのことだ。その時は、別で食事は済ませてきたから、飲み物だけで構わないことを告げ、なんとか店の中に入れてもらった。それ以来、この店でまともな料理を頼んだことがない。変に気を使ってしまうのだ。

深夜12時を過ぎていたその日も、その店は当たり前のように営業をしており、当たり前のように客はいなかった。暖簾をくぐると店主と目があい。軽い挨拶をする。いつものカウンターに座り、生ビールとお新香の盛り合わせを頼む。これまたなんでかわからないが、一度に頼むのは2品までと気を使っている。

お新香の盛り合わせはどう考えても近くのスーパーに売っているものの組み合わせだ。私はこの店を1軒目に来たことは一度もない。他で呑んだ帰りにふらっと寄る程度である。だから、料理のクオリティなんて気にならない。やる気はないけども、話好きの店主と言葉を交わすために立ち寄っているようなものだ。

生ビールが運ばれてきた。私は居酒屋でビールと言ったら瓶ビールを頼む。何故なら瓶ビールにハズレはないからだ。しかしこの店では生ビール。以前店主が店の生ビールについて自慢を言っていた。俺は毎日ビールサーバーのホースを必ず洗っている。だからうちの生ビールはうまいんだと。そう言われると確かに泡のきめ細やかさを感じないわけでもない。それ以来私はこの店に限って生ビールを頼むことにしている。酔った身体に生ビール。細かな味なんてもうどうでもいい状態なのに。

優雅な時間

都内で暮らす一人暮らし。休日の午前中に起きた私は、部屋の掃除をして洗濯物を外に干した。時刻は午前11時。天気は晴れ。私の頭の中では、どこかに出かけようかと計画を練り始める。特に行きたいところはない。だけど、休みの日に1日中家にいることに抵抗感を感じてしまう。目的はないけれどとりあえず外出はしたいのだ。

私の実家は、都内の自宅から電車で2時間弱のところにある。田舎町とはいえ、都内から2時間くらいで行ける距離だから、気軽に帰ることができる。遠く離れた地方に実家のある友人は、帰省をするたびに大変そうだ。気軽に帰れる距離に実家がある私は、2、3ヶ月に1回くらいの頻度で帰省をしている。

都内に比べると格段に田舎町の地元では、ふらっと出かける場所も特にない。だから実家に帰省をすると家でゆっくり過ごすことが多くなる。しかし、1日中実家の部屋の中にいても特に違和感を感じたことはない。テレビをみたり、お菓子を食べたり、本を読んだり。そんなことをしている内に夕飯の時間になる。

都内で生活している時は、どこかに出かけないと落ち着かないのに、実家で生活をすると当たり前のように家にいる。この違いはなんなのか。振り返ってみると私の性格上、どこかに出かけるっていうよりも、家でゆっくり、まったりしていることのほうが合っているような気がする。

家でコーヒーを淹れ、読みかけの小説を読み進める。窓の外をみると青々とした木々が生い茂った風景が広がる。なんと優雅な時間なんだろう。ときの流れがゆっくりと感じられる時間は至福の時間である。しかし、都会では、文庫本を片手に街中のカフェにいく。店内には洋楽が流れ。その音楽の上から子供づれの家族の声がこだまする。近くではオフィスを持たない人たちがパソコンのディスプレイを睨んでいる。そんな環境での読書を求めて、私たちはカフェへと足を運んでいる。また、そんな状況を私たちは優雅な時間とキャプションを打っている。

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