【独自感想】『鷹の惑い』堂場 瞬一

小説

今回は小説『鷹の惑い』堂場 瞬一(著)のご紹介!
本作品は、堂場 瞬一さん「鷹の〇〇」シリーズの第二作目となります。全作品『鷹の系譜』では昭和から平成に時代が変わる中で起こった事件をもとにストーリーが展開されました。

本作、『鷹の惑い』では平成を舞台としたストーリーとなっています。前作と同じ、捜査一課に所属している刑事と公安一課に所属している刑事が主要人物として描かれています。同じ刑事でも所属が違うことで様々なしがらみの中で職務に全うする必要があります。

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『鷹の惑い』
著者:堂場 瞬一
出版社:株式会社 講談社
発売日:2026年5月
メモ:平成の時代を舞台にしたストーリー

あらすじ

二十一世紀に沸く平成日本。海外逃亡中の過激派幹部が仙台で捕捉された。公安一課の海老沢が移送にあたるが、新幹線車中で自害を許してしまう。同じ頃、捜査一課の高峰は殺害された元政治家秘書の身辺を探っていた。二つの事件は結びつき、やがて警察の闇に漂着する。「日本の警察」シリーズ、平成編第二弾!

『鷹の惑い』裏表紙より

読書感想

既存作業の継承

クリエイティブな仕事と聞くとなんだか憧れるものがある。クリエイティブな仕事とは、0から1を生み出す仕事であり、常に新しいものにアンテナを張っている。これから新たに生み出されるものはまだ見ぬ世界を作り出してくれる。そんな仕事に携わることができたらなんて幸せなんだろう。

今言ったような新しいものを生み出す仕事というのはほんの一部の人にしかできない仕事である。大抵の人は、すでにあるものに対して仕事を行うことが多い。すでにあるシステムのメンテナンスやサービスの展開などだ。新規の作業というよりも過去の実績ややり方を踏襲する仕事がメインとなる。

これまでのやり方を継承することを続けると、いかに効率的にできるかがポイントになってくる。既存作業の継承は、コストカットや作業の効率化という観点が評価の対象になるのだ。しかし、コストカットや作業効率を一度確立してしまうと、そこからの脱却が難しくなる側面もある。

既存作業への固執は、時代の変化に合わせた大幅な刷新に対して腰が重くなる。既存作業の継承は、冒頭で示したようなクリエイティブな仕事とは真逆な作業なのだ。そのため、そこから新たな基盤を構築しようと試みることに苦手意識がある。そして一番の問題は、既存作業が化石化していることだ。つまり、既存作業の詳細な仕組みを知っている人間がすでに存在していない。根本的な仕組みがわかっていない状態で新たな基盤は到底作れないだろう。

嘘でもいいモチベーション

「病は気から」という言葉があるように私たち人間は、気持ちの面での浮き沈みが結果に多くの影響を与える。同じ作業内容にしてもやる気のある人とやる気のない人とでは生み出すもののクオリティーが変わってくる。

つまり、やる気のない人やモチベーションの低い人に対して何かしらの作業を与えることは、それだけでリスクとなり得るということだ。

一方、作業者の立場で考えたときに、低いモチベーションでいることはデメリットでしかない。「病は気から」という言葉は医学的にも証明されていないことだろう。だから高いモチベーションはハッタリでも問題ないのだ。自分を騙す気持ちで高いモチベーションを持つことによって様々なメリットが得られるだろう。

めんどくさいという感情は、走り出す前に抱く感情だ。一度走ってしまえば、めんどくさいという感情は忘れることが多い。「ジムに行って体を鍛えることと早起きすることは、やって後悔することがない」という言葉がある。ジムに行くこと、早起きをすることは、考えるとどちらもめんどくさいなと考えてしまう。しかし、ジムに行った後、朝早く起きた後、振り返ると決まってやってよかったなと充実感を味わうことができるのだ。

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